Vol.15
皆さま、こんにちは。岡山市南区妹尾さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。
年齢と共に、歯茎がやせて(歯肉退縮)、歯が長くなって(歯根面露出)くることを悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。
その中で、若くして何かしらの原因(不適切なブラッシング、過剰な噛み合わせの力、矯正治療など)で、歯肉退縮による歯根面露出で悩まれている方もいらっしゃいます。
今日は、歯肉退縮による歯根面露出で悩まれている患者さまに、【根面被覆術(上皮下結合組織移植術)】を行った症例を紹介させて頂きます。
「矯正治療中で、歯茎がやせてきて、このままだと歯が抜けるのでは?」
と、心配されて当院を受診されました。お口の中を拝見すると、右上の奥歯の歯茎が下がり、知覚過敏の症状(冷たいものが凍みる)も出ていました。
歯茎がやせたままだと、知覚過敏の症状が出たり、同部から虫歯になったり、見た目にも食事や日常生活にも問題が生じることがあります。
ブラッシング指導や噛み合わせのチェックをした後に経過観察を行い、その後、通法通り口蓋から上皮下結合組織を採取し、根面被覆術(上皮下結合組織移植術)を行いました。
術後は、露出した根面は被覆され、歯肉にも厚みができて(歯肉の厚みは薄い方もいれば、厚い方もおられ、歯肉の厚い方が歯肉退縮しにくい)、将来的に再び歯肉退縮するリスクも減らすことができました。
患者さまからは、「見た目も良くなったし、知覚過敏もなくなりました!」と、喜んでいただきました。現在は、再発がないように慎重にメンテナンスをさせていただいています。
※歯肉退縮に対する治療方法は、様々なものがあります。歯肉退縮した原因を突き止め、その原因を取り除き、改善することが重要です(本症例では、手術で対応しましたが、すべての症例が手術適応となるわけではありません)。まずは、歯肉退縮の原因を突き止めることが重要ですので、このような症状がある方は、お気軽にご相談ください。
お口の健康を守り、人生を健康で豊かに。
さとう歯科クリニックでは、日本歯周病学会の歯周病専門医が、歯肉退縮した歯に対して根面被覆術(上皮下結合組織移植術)を行っています。