黒い歯肉をピンク色に:レーザーによるメラニン色素除去治療

  • ホワイトニング

Vol.86

みなさま、こんばんは。さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

本日は、歯の黄ばみと歯ぐきの黒ずみ(メラニン色素沈着)を気にされて来院された患者様の症例をご紹介させていただきます。

 

患者様は50歳代の男性で、以前から笑ったときに見える歯の黄ばみと歯ぐきの黒さが気になっていたとのことでした。ホワイトニングで歯は白くなったものの、歯ぐきの色が気になることでした。

 

カウンセリング時にお話をじっくりお伺いし、今回はエルビウムヤグレーザー(Er:YAGレーザー)を用いたメラニン色素除去治療をご提案させていただきました。

 

レーザーによるメラニン除去は、従来のメスや電気メスと比べて痛みや出血が少なく、治癒も早いという利点があります。Er:YAGレーザーは水分への吸収性が高く、軟組織に対する熱ダメージが少ないため、術後の不快感も抑えられます。


 

術式について

本症例では、局所麻酔下にてEr:YAGレーザーを使用し、歯肉表面のメラニン色素を含む上皮層を歯科用顕微鏡下で丁寧に蒸散・除去していきました。

メラニン沈着は主に上皮の基底層に存在しているため、必要最小限の深さまでレーザーを照射し、健全な組織への影響を最小限に抑えました。

処置は上下顎前歯部を中心に約30分程度で完了し、術中の出血もほとんどありませんでした。


 

術後経過について

処置後1週間で上皮の再生が進み、歯ぐきの色も徐々に自然なピンク色に変化していきました。

3ヶ月後の再評価では、患者様も「笑顔に自信が持てるようになった」と、非常にご満足いただけました。

術後のメンテナンスにおいても、歯肉の状態は安定しており、メラニンの再沈着も現時点では認められていません。

 


 

歯ぐきの色は、肌の色と同様に個人差がありますが、後天的なメラニン沈着は治療で改善することが可能です。

特にホワイトニングや矯正治療などで口元の美しさを求められる方にとって、歯ぐきの色もその一部。患者様が「口元に自信を持てるようになる」ためのお手伝いができたことを、私たちも嬉しく思っています。

これからも皆様のお悩みに寄り添い、より自然で健康的な笑顔をサポートできるよう、スタッフ一同努めてまいります。


 

【担当医】

佐藤公麿

【治療期間】

1回の処置(約30分)/術後経過観察1ヶ月

【治療内容】

エルビウムヤグレーザーによる歯肉のメラニン色素除去

【費用】

自費診療:上下顎で約33,000円(税込)

 上顎のみ、下顎のみの場合は16,500円(税込)

【リスク・副作用】

・術後に一時的なヒリヒリ感や発赤を伴うことがあります。

・個人差により、メラニンの再沈着がみられることがあります。

・色素の除去範囲によっては複数回の施術が必要な場合があります。


 

(臨床写真の掲載については、患者さまに掲出の同意を得ております。)

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