歯内療法(根管治療)

Vol.48

皆さま,こんばんは。南区妹尾のさとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。

 

タイトルにもありますが,歯科医院で日常的によく行われる治療の一つに

『歯内療法(根管治療)』があります。

 

歯内療法(根管治療)というと聞きなれない方も多いと思います。

以下,日本歯内療法学会のホームぺージ(http://www.jea.gr.jp/ippan/)からの抜粋です。

 

歯内療法とは文字通り,「歯の内部の治療」のことをいいます。ですから本来の 広い意味の定義では,むし歯(う蝕)の治療をして,セメントなどをつめることも含まれます。しかし,通常は, 歯の根の中の管(これを根管といいます)に関した治療を,歯内療法と呼んでいます。歯は,人体の中で一番硬い組織ですが,その中には,俗にシンケイと呼ばれている歯髄という軟らかい組織が あって,根の先のほうの小さな孔で,あごの骨の中の神経や血管とつながっています。この歯髄が,むし歯(う蝕 )や外傷で,細菌の感染を受けたような場合には,歯がひどく痛んだり,歯肉が腫れたりします。このような時に, もし,その歯を救い,さらに長い間機能させたいと思うならば,歯髄の一部や全部を除去して歯を残すような治療 をしなければなりません。そこで,歯内療法が行われるのです。一般には,歯の神経の治療と言われ,歯を支える土台としての根(根管)の処置なので,根管治療(コンカンチリョウ)という治療法を行います。 歯を保存したいという気持ちと,そのための良い方法を探究し続ける努力から生まれたこの『歯内療法(根管治療)』により,みなさんの歯を更に長生きさせることができます。

 

根管治療では,重度の虫歯の治療で神経を抜いたり,すでに神経を抜いている根管のお掃除をします。

根管の形は非常に入り組んだ複雑な形をしているため,とても難しい治療です。

 

当院でも,日常的に行っている治療ですが,少しでも根管治療によって救える歯を増やすため,

設備や環境を整え,日々研鑽を積んでいます。

(臨床写真の掲載については,患者さまに掲出の同意を得ております。)

 

 

左上の歯根の先の部分の歯茎が腫れて当院に来院された方です。

左上中切歯の根尖病変が原因で,根の先端は外部吸収が起こっていました。

水酸化カルシウム製剤を用いて根の先の閉鎖を行い(アペキシフィケーション),

根の中にお薬を詰めた後に(根管充填後に)被せ物を行いました。

治療期間は根の先がしっかり治るのを待ってから行ったので約1年間,

治療は全て保険治療の範囲内で対応させて頂きました。

 

次の方は左下の奥歯が痛いということで当院に来院されました。

左下第二大臼歯に根尖病変を認め,通法に従って根管治療を行いました。

樋状根(C-shaped)という複雑な形の歯根でしたが,根管治療によって根尖病変は消失し,

良好な経過を追って,現在メインテナンスで通院していただいています。

治療は全て保険の範囲内で対応させて頂きました。

 

最後の方ですが右上の前歯の歯茎にできものができたとのことで当院に来院されました。

デンタルX線写真を撮影すると,右上中切歯に根尖病変を認めたため,

被せ物を外して根管治療をするご提案をしましたが,被せ物は外さずに治療してほしいとのご希望だったため,

歯根端切除術という外科治療にて対応させて頂きました。

術後約1年の口腔内写真とデンタルX線写真ですが,今のところ良好な経過となっています。

現在は定期的にメインテナンスに通っていただきながら注意深く経過観察を行っています。

治療は全て保険の範囲内で対応させて頂きました。

 

 

お口の健康を守り,人生を健康で豊かに。

 

さとう歯科クリニックでは,歯内療法の成功率を高めるために治療環境を整備し,日々研鑽を積んでいます。

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