Vol.7
皆さま、こんにちは。岡山市南区妹尾さとう歯科クリニック院長の佐藤公麿です。
私が現在勤務している総合病院では、全身麻酔下で手術を行う際、事前に歯科受診をしていただいています。
『手術の前になぜ歯科受診を?』
と思われるかもしれまんが、これにはいくつか理由があります。
理由①:
・全身麻酔による手術では、呼吸管理をするために口から気管チューブを挿入します(気管内挿管)。
・お口の中には未同定の細菌を含めて約700種類、1gのプラーク(歯垢)中に、約100億〜1000億という非常に多くの細菌がいます。
・お口の中が不潔なままで気管チューブを挿入することで、お口の細菌を肺に押し込めてしまい、肺炎や気管支炎といったリスクが生じてしまいます。
・そのため、事前に歯科でお口の中の状態をチェックし、必要に応じて細菌数を減らすための専門的なクリーニングやブラッシング指導を受けたいただくのです。
理由②:
・歯周病などのために揺れている歯があると、気管内挿管時に気管チューブや喉頭鏡という器具に当たり、歯が折れて飲み込んでしまったり、気管内に入ってしまう可能性があります。
・そのため、揺れている歯がある方の場合、事前に歯科用接着剤で歯を固定したり、歯を守るためのマウスピースを作成します。
理由③:
・病気の種類にもよりますが、例えば、がんによる手術後の化学療法や放射線療法、また、骨髄移植では口内炎が副作用として出現します。これらの治療前に、歯科が適切な介入を行うことで、口内炎の発生頻度をおさえることができるのです。
・さらに、口内炎ができてしまったとき、食事が満足に取れないときなど、患者さまの現在のお口の状況に応じて、様々な含嗽剤の種類を組み合わせ、不快症状を軽減することで治療に集中いただくこともできるのです。
※オーラルヘルスと全身の健康,P&G社編より引用
さとう歯科クリニックでは、全身麻酔下手術前の歯科検診にも積極的に対応していきます。
安心・安全な手術を受けていただくために、歯科医院がお役に立てることがあります。
皆さま、手術を受けられる際は、さとう歯科クリニックに是非ご相談ください。
お口の健康を守り、人生を健康で豊かに。
さとう歯科クリニックでは、総合病院勤務経験のある歯科医師が、全身の健康に寄与する治療を行っていきます。